銀座周辺にはタクシー乗車禁止エリアが存在

東京都内でも銀座周辺はアフターファイブを楽しむサラリーマンの方や、お買い物を楽しむ人々で賑わう活気のある地区ですが、タクシードライバーの方々はタクシー乗車禁止エリアの存在を認識しておく必要があります。銀座周辺は、高級なお店がひしめき合う地区で、富裕層の方々が買い物や食事で訪れる機会も多い地区としても有名です。買い物帰りやアフターファイブでお酒を楽しんだあとに、電車ではなくタクシーで帰宅を希望される方も多く、銀座周辺お住まいの方以外にも遠方から訪れる方も多いため、タクシードライバーからすれば、その日の売り上げノルマ達成のための絶好のターゲットにも見えることでしょう。

しかし、銀座周辺にはこのタクシー乗車禁止エリアが設定されているため、道路交通法に則った上で利用者を乗車させなければなりません。そもそもこのタクシー乗車禁止エリアの設定は、1970年代の高度成長期にまで遡り、富裕層を狙った悪質な違法金額の請求や、近距離利用者のあからさまな乗車拒否を行うタクシードライバーを取り締まる名目で設定されたのが始まりです。銀座周辺のみならず大阪の北新地など、高級なお店が立ち並ぶ地域にも設定されており、未だに存在するこのような悪質なドライバー達を取り締まるために、各タクシー会社の巡回指導を徹底するなどして、このような違法乗車の根絶に取り組んでいるのが現状です。

しかし、この禁止エリアとされている地域が終日タクシー乗車を禁じているわけではなく、平日の午後10時から午前1時の時間帯に銀座5丁目から8丁目、新橋1丁目の一部のエリアが禁止されているだけで、この時間帯でなければ利用者を乗車させても問題はありません。大切なのはこの禁止とされている時間帯を頭に入れておくことで、ドライバーが違反しても特に法律的に罰せられるわけではありませんが、所属するタクシー会社に迷惑がかかってしまいますし、何よりそのタクシー会社の信用が脅かされてしまいます。また、この禁止とされている時間帯はタクシーセンターの監視員が張り込んでいることも多いため、ルール違反は発覚しやすいですし、記憶として残りますので後に何らかのペナルティーが課せられるリスクも発生します。

土曜日曜や祝日は対象外ですし、平日だけがドライバーにとって稼ぐ絶好の機会ではありませんので、焦りは禁物でルールをきちんと守った上で配車するのが肝心です。自身のためや配属先のタクシー会社の信用、渋滞緩和や乗車拒否を防ぐためにも、この禁止エリアの存在をきちんと認識するのが大切です。